漫画「スキップとローファー(高松美咲作)」が好きです。
入学を機に地方から上京した主人公は、勉強こそできるものの、過疎地育ちゆえに都会の高校ライフに四苦八苦。でもすごいのは、この主人公「みつみちゃん」がどこまでも素直でまっすぐでまっしろな存在であるところ。
私だったらひねくれちゃうよ、そのやりとり。というシーンも、ド天然の本人の性格とどこまでもまっすぐな素直さが、むしろ周りを変えていく。
体力と肌の調子共に絶好調な20代に対して、お肌のたるみやぜい肉もがついてくるアラフォーは自己肯定感が下がりがち。あわせて無意識に空気を読む癖なんかついちゃったりして、「どうせ私は‥‥」とひねくれた思考に、無意識で陥る恐ろしいゾーンアラフォー。
そんなアラフォーにはこの漫画の主人公「みつみちゃん」は人間関係を素直に受け入れなよ、と私のひねくれた感情を浄化してくれる。
思えば以前ヒットした漫画「君に届け」も主人公も、はたから見たらものすごくしんどい環境下でも、ものすごく素直でまっすぐな心で相手を見ていた。その素直さにみんなが惹かれてあのヒットにつながったのだと思う。
それだけ「素直でいる」って難しいことなんだと思う。
大人になる、経験を積むってのがやっかいで、いらないプライドが邪魔する時がある。いらないプライドは頭を固くさせ、素直さを忘れさせてしまう危険なもの。
人間素直でいるということは、謙虚でいるということ。そんな大人でありたい。
「いじられやすい人であれ」
プライドが邪魔する年ごろになったときにおすすめなのがこれ。
人間歳をとると威厳を持ちたがる。必要な時は持てばいいけれど(クライアントとの初顔合わせなど)、仲間に対して、部下に対してまで無駄に固めたプライドを振り回すとろくなことがない。かつては大きなプロジェクトの責任者としてやっていたとか、やっかいな成功体験があればあるほど危険。
そんないらないプライドを壊すには、「いじりやすい人」になることが一番。わかりやすく言えば「太った?」と気軽に言われる人。
むかし外で立ち話をしていたら鳥のフンがとある人の頭にびちょっと落ちた。通常ならば「いやいや、頭にフン落ちてるし―――――(笑)(笑)(笑)!!!」とかつてないほどの笑いと盛り上がりを取れるシーンも、その人のキャラクター(カッコつけ)により言えななかった。人にはいろいろな性格、キャラクターがあるので一概には言えないけれど、仲間や部下に対しては、「言いやすいオーラ」が出ているか出ていないかで、仕事の効率とやりやすさは倍ほど違う気がする。
鳥のフン事件で言うならば、「言いにくい人」であったために、見ていた人と笑い転げられる機会を失う。言いにくいが故に、気が付いた時の恥ずかしさが格段に上がる。言いやすい環境をつくるだけで、これらのマイナスもカバーできる。「言いやすさ」大切。
「(上司やクライアントに対しては)ずうずうしい人であれ」
なお猫田は幸いなことに、クライアントへの出向期間も含め「上司」との関係で悩むことは皆無という幸せな会社員人生を送ってきた。これは「ずうずうしさ」と「いじりやすい人」のバランスが良かったからではないかと推測。
ポイントをおさえた資料や報告は、誰のための資料であるかの「誰」が「どういった点」を「どのくらい」知りたいかをしっかりおさえられれば、的外れな資料や報告ににはならない。「ずうずうしく」そのあたりをつっこんで確認すれば、余計な手間も省けて早くポイントをおさえたものができる。これはクライアントへ対しても同じこと。世の中にはそのあたりを遠慮して言いにくいと感じる人が多いようだ。人に言われてそのことに気づいた。
みんな言いたいことはもっと言っていいと思う。
アラフォーよ。素直であれ。
そんなこんなで、部下には「いじられやすく」上司には「ずうずうしく」、つねにみつみちゃんのように素直に。
素直さと謙虚さを手に入れている大人って最強だと思う。
ひねくれ猫田には、素直さへの道は、果てしない雲の向こう側のようだけれど、それでも毎日そうなれるように意識しようと思う。
まっすぐなみすみちゃんのように、いつでも素直に、まっすぐな人でありたいと、そう願うアラフォー猫田なのでした。